ゴグ マゴグ、かぶとむし、鎖を解かれなかったプロメテウス
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かぶとむし
という言葉が、「こんにちは」の意味で使われるようになる世界は、
おそらく地球最後の日まで到来しないが、
宇宙が何度も生成と消滅を繰り返してきたとして、
その中のどれかひとつの宇宙では、かぶとむし という言葉が
「こんにちは」の意で使われていた可能性がある。
「かぶとむし!」とか。
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たとえば猫を二匹飼うとして、その名前を、
イギリスの地名がアルビオンと呼ばれていたころ、
ローマ軍が攻めてきて、
それに対抗して討伐された先住の巨人の頭目が
ゴグ、マゴグの兄弟であったという。
この故事にちなんで、ゴグとマゴグにする。
または、ソビエト革命政府の成立時に、
臨時の首班をつとめた
リボフ、ケレンスキーにちなんで、リボフとケレンスキー、
あるいは昔人々を苦しめた手長、足長というばけものにちなんで、
手長と足長にする。
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スチレン モノマー という単語について
あるいは、ヤン坊マー坊のうち、ヤン坊が欠け、
代わりにモノ坊という幼児を補充した状態がモノマーかも知れず、
たとえば不幸になる人間は不幸になるしかないし、
あざけりを受けるものはあざけりを受けるしかない。
また、追及を受けるものは追及を受けるしかなく、
破滅するものは破滅するしかない。