光につながる
山口清徳

琥珀色の液体が
胸の中一杯に沁み広がってゆく
淀んだ思考を見返りにぶち撒ける歪な論理

赤く絶望に塗り変えられて行く
希望の色は蒼ざめて

何度でも見てきただろう
俺はこうやって頭から真っ逆さまに
転げ落ちて行くのさ
深い深い霧の中へと

モノクロに凍りついた虹を
横目に眺めながら

黄色く濁った目で、
黒と黄色に血走った目で

切り裂くように冷たい、鈍色の光が見えるか?



自由詩 光につながる Copyright 山口清徳 2010-03-09 15:24:12
notebook Home