スカイハイ
山口清徳

そんな風に僕ら笑ってた
どんな夢もいつか朽ち果てて
吹き付ける向かい風にさらわれて
まっさらな一日さえ黒ずんでくようで

見失う 僕の夢 
先走る 僕の情熱だけ

揺れる 揺れる 憧れて
目蓋閉じる うつむいたまま
歯車のきしむ音がしてるのに
気付かない振りをしてただけ

取り乱す 闇の底
照らし出す 魂の歌を
焦り 怒り 哀しみや ささやかな喜びでさえも
いつか朽ちゆくに任せて 日々は流れるだけ


狂い咲く 僕の歌
ほとばしる 僕の魂だけ


響く 響く 君の言葉
僕の胸の真ん中に
深く 黒く 空いた穴に
響く 沁みる 埋めて 強く抱きしめて
まだまだ行ける まだ行ける あの鳥のように
並木道の街路樹さえ 飛び越えて
孤独 痛み 絶望 憤り 希望
ありったけの思い詰め込んで
空高く鳴り響く歌

僕は手を伸ばしているよ
君の空に届くように
も一度だけ笑えるように
高く 高く 高く



自由詩 スカイハイ Copyright 山口清徳 2010-03-09 15:22:48
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