でいねいのうさぎ
あすくれかおす
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え
ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで
カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に日に日に増して
滅亡を知る本棚が燃えている。さよなら故郷に、人に、栞に
乱高下できるもんならしていたい絶対安全ブランコの国
「目のクマが濡れている日は弱るのです」ささくれぱんだが僕にささやく
最果てでいちばん冷たい手のひらを握り合うときプロポーズする
たくさんを分かち合ってるつもりでもひとつの意味すらまだわからない
泣きまねを得意がってる子のように影鬼する日の光のように
だまくらかされたんだきみは気まぐれに春をもぎってくれる少女に
塩味のガム噛みながらよこしまな気持ちを清める日々のわがまま
真っ赤な夕日に照れ笑いしつつ泥濘に沈むうさぎたちの背