山に登りて
蒲生万寿

寂しき頂に独り立ち

声を張り上げて叫んでみる

遠くの峰々にこだまし

幾重にも重なり広がり消え入る

我の腹にも同じ広がりを

深き所まで続け消え入る

汚れた雲は遥か足下に見え

風が挑むばかりに吹き付ける

独りこの頂に立ち

何者かにならむ祈りを込め

また、叫ぶ


自由詩 山に登りて Copyright 蒲生万寿 2010-03-08 09:25:56
notebook Home