裸眼
森の猫

裸眼視力 0.1なし

コンタクトをやめてから
度の厚いメガネは
常に手放せずにいた

けど
この頃

ぼーっとした裸眼が気持ちいい

慣れた自分の家
裸眼でもつまずくくらいだ

夜中にトイレに起きたとき
コーヒーを入れにキッチンに行くとき

ぼーっとした
裸眼ですごす ふわふわ感

それに
鏡に映った
自分のすがたが ぼやけるのも
いい

年を重ねた自分
逃げてる?
認めたくない?

そうなのかもしれない
無意識の底で

だんだん
裸眼の時間が長くなっていく


自由詩 裸眼 Copyright 森の猫 2010-03-08 08:55:32
notebook Home