雪国の
こしごえ

晴天の 青さにけぶる 雪崩かな

紅梅や 縁側にいて 雲ひとつ

月影や 一輪わらう 空のもと

くるくると むおんをはらむ こゆきかな

限りある 青空のぞく 小雪かな

凍て返る ふしめがちなる しろい空

盆梅や 苔をまといて 一つあり

冬日和 雲ひとつない 青さかな

雪解ゆきどけの 屋根の向こうへ 雲一つ

早春や 山の向こうの 朝日立つ

夕方の 雪の肌に おちる影

白梅や 果て人知れず 伸びる影

玄関に たたずむ夜明け 春時雨

梅園や 丘を登りて 目をつむる

ひしひしと 春の時雨の 夜明けかな

おもい出や 朝仄暗く 冴返る

白梅や 日を照り返す 雲が浮く

三月の 朝をむかえる 影絵かな

三月の 夢にほころぶ 蕾かな

春雪しゅんせつや 夜の明け切らぬ 薄化粧








俳句 雪国の Copyright こしごえ 2010-03-07 07:00:12
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