縫い針
夏川ゆう

破れては縫い直してる恋心自由な恋をさせない縫い針

故郷に残した想い下を向き都会暮らしに馴染めない肌

新しい道路を作る目的であらゆる武器で山を虐める

雪が降り黒ずむ想い白に変え風に揺られる漆黒の髪

陽は昇り孤独に色を塗る時間出逢いの予感黒に消される

折り畳める傘の骨折る音がする孤独深める作業は嫌い

哀しみが空から一つ落ちてきて心の中で弾けて痛い

「おはよう」と明るい笑顔見せられて足りない笑顔充電される

素を守るカラスの愛がよく見える人に見られて愛が濃くなる

町内の川の清掃する学生微々たる力仲間を増やす


短歌 縫い針 Copyright 夏川ゆう 2010-03-06 16:49:17
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