縫い針
夏川ゆう
破れては縫い直してる恋心自由な恋をさせない縫い針
故郷に残した想い下を向き都会暮らしに馴染めない肌
新しい道路を作る目的であらゆる武器で山を虐める
雪が降り黒ずむ想い白に変え風に揺られる漆黒の髪
陽は昇り孤独に色を塗る時間出逢いの予感黒に消される
折り畳める傘の骨折る音がする孤独深める作業は嫌い
哀しみが空から一つ落ちてきて心の中で弾けて痛い
「おはよう」と明るい笑顔見せられて足りない笑顔充電される
素を守るカラスの愛がよく見える人に見られて愛が濃くなる
町内の川の清掃する学生微々たる力仲間を増やす