『コトの顛末』
Leaf

確かに腹減ったのでギターのチューニングそのままに掻き鳴らした



ネオン管と真空管のコラボレーション
それで粗探しは終わったと
きみは言いました
何にも聴こえない振りして
ODだった夜は綺麗だな

どうやって黙らせたのかを知りたくて
帳尻合わせに奔走した日に限って
生煮えのチキンを喰わされたのさ

防戦一方の俺にしてみりゃ、何事も
低温過ぎて巡りが悪い箱のなかで
コトの顛末を見届けたくて
ただ、それだけで
爪弾く、五線譜

弦が切れたって
羽音聴こえるぐらいの静寂は流線に映り
誰かさんの通せんぼが踵に沈着して
やけに靴紐が気になる

満ち溢れた誤謬に触れずにいることはきっといいことさ

セントラルドグマを読み取ってたって
ニュートリノを感じ取ってたって
揺れないでいるなんてことができるはずもない
隣りできみが微笑んで居てくれさえすれば
それでいい



確かに腹減ったのでギターのチューニングそのままに掻き鳴らした


自由詩 『コトの顛末』 Copyright Leaf 2010-03-05 01:49:16
notebook Home