生れ落ちての今
朧月
どこからはじめようか私の後悔を
生れ落ちたあのときから
ああ なんだ
この日のことを
見て知って それでもなお
ひゅるりと 生を握って
生まれてきたのだ
とめる声もふりきって
明るい世界へと 踏み入れたのだ
おそれのために
しっかと両の手を握って
今もまた
握り締める 両の手は
なにかを 掴まんと
はっと 開くときを待っている
自由詩
生れ落ちての今
Copyright
朧月
2010-03-04 23:20:36
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