生活
コウ アキラ

1

彼は血の繋がりもなく
知った人間もいない街で
自由のため自分の目を潰した

彼は爆弾を解体しようとした
周りには誰もいない場所で

彼女は着たくない服を着て
満たされるため骨を失い
他にすることも無いので子供を産んだ

彼女は世の中が間違っていると言う
周りには誰もいない場所で


2

トイレには様々なものが流れた
排泄物と紙と血と嘔吐物

良い父と良い母に手を振り
悪い父と悪い母を足で蹴り

とても厚いコートが買えても
風の強い日は立っているだけで精一杯

それでも暖かい日は予想通りやってきた
あの花が枯れてこの花が咲いて
また同じような景色になった


自由詩 生活 Copyright コウ アキラ 2010-03-03 01:23:40
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