からっぽの狭間
なき

心が湯舟に浸かったまま
出たくないというものだから
仕方なく 置いてきてはみたものの
脳みそだけでは 少し 足りない


誰かの期待に応える言葉が
今は筋肉痛だから
口にする度 少し 軋む


誰かの悪意に向ける怒りが
今は冬眠中だから
笑顔で代用して 歪む


誰かの好意に向ける感謝が
今は大恋愛中だから
見当はずれで 少し カーブ


心が湯舟に浸かったまま
出たくないというものだから
仕方なく 置いてきてはみたものの
脳みそだけでは 少し 足りない



自由詩 からっぽの狭間 Copyright なき 2010-03-02 01:17:28
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