朝の場所
たもつ

  

深海魚の朝
濃くなる陽射しが
少年とベッドとの境界線を
徐々に明確にしていく
窓を開けると
雨上がりの観覧車と
同じ匂いがする
生まれてくる場所を
間違えたわけではないと思う
ただ、時々
少年は何の変哲もない自分の背中を
恥ずかしく感じてしまう



自由詩 朝の場所 Copyright たもつ 2010-02-28 22:56:51
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