1の中にある1の位置
15フィールズ

時刻はAM02:00丁度
今日の証をなにか残せないかと
疲弊した言葉を拾い集める
瞬きの加速度を感じながら
死んだ後も生きようとしているみたいに





  僕にはその眼前には
  何かが含まれている
  と盲信している
  窓の外には雨音と黒
  僕自身には何もない
  と確信している
  瞬きは加速する





クーラーパックみたいな抱擁力
と使いどころの難しい言葉を思い付いたあたりで
僕は諦めて眠ることにした
まぶたが重い
雨音は不適切にリズムを刻む





  主観が決める世界
  そう思い僕は楽になる
  そのとき音が聞こえた
  遠くで
  誰かが鐘を鳴らしたのだ
  僕はそれを
  何と説明すればいい?





その眠りは深くなる予感がした
二度と目覚めなくなるような
そんな恐怖さえ覚える眠気だ
それはいきなり急浮上した
僕にとってはとても重要で
全く無関係な問題だった





  僕は君だ
  と
  とても近くで
  僕は囁いた
  所詮僕は
  ひとり





(僕は、僕と一緒に死んではくれない)


自由詩 1の中にある1の位置 Copyright 15フィールズ 2010-02-28 02:50:18
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