見上げたらいつでも多角形の空がある
やらかくなっている陽に俯き
切り揃えた前髪の、ちょうどその先端に
昨日の憂鬱を集めている
いつでも後悔は白い波のようで
自分を傷付けるのが好きな癖にわたしは
都合の悪いことを濁らせて霞ませていく
部屋から三分の実習室へ歩いていく途中、
瞳に昨日の憂鬱が
ほんの少し滲んだ気がする
なにかをわりきったり
なにかをあきらめたり
なにかにゆるされたり
ねぇ、そういう全部が傷になったらいいと思うよ
最善なんてわたしは知らない
それを求めることを
滑稽に思ってしまう自分に
あなたが傷をつけるなら
それにもしあわせを感じられると思うの
見上げても空からまなざしが降ることはなくて
あたたかな陽は思考を鈍らすというのだけど
それでも春にも憂うでしょう
夜ごと身体に増える痣は
やっぱり、しあわせな愛なんだと
信じているよ
だからもっと抱き締めていて。
わたしの身体に、怯えなくていいから
もう、なんにも傷つかない
あなたのつけた傷を感じて
今日も愛してる