天井の無い世界
朧月

ごめんなさいと断って
あなたをまたいでいきました
とても急いでいたんです
おいつきたくて 自分の想いに

いってしまうんです
想いたちは 想うそばから
飛び立つんです
言葉であらわしたくて生んだのに
生まれたのに

いいえ 私が生んだのじゃないのかもしれない
想う ことは 
遺伝子レベルで組み込まれてる
文字で 言葉で 色で 音で
あらわしたい
なのに ああ
遅い のです
いって しまうのです

想いたちは 私を待たない
想いたちは 今を待たない

あなたをも 私をも
またいで 飛び越えて
掴まえる きっと 表現してみせる
それが 私の私ならば
どこまでも 走って いつか
この口から この指から
同時にここへ並べてみせる

それがどんな世界であっても
真正面から みてみたい
私の中の 私



自由詩 天井の無い世界 Copyright 朧月 2010-02-23 22:52:02
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