深海
吉岡ペペロ
きみの乳首がかたくしこり
ぼくのペニスがじっとりと腫れる
ぼくたちは海の底で
生きることだけを考えていた
あらゆるセックスを愉しもう
気味のわるい生物が旋回していた
ぼくたちの精神の底にも
こんなふうなのがいるのだろうか
水圧と無光、限られた生物の棲息
無音と泡のワンダーランド
この自慰にも似たセックスのあいだじゅう
ぼくはきみのことをおかあさんと呼んでいた
自由詩
深海
Copyright
吉岡ペペロ
2010-02-19 01:36:10