虚ろ
牛
落雷で二つに裂けた木の根幹を眺めてた
理由もわからずに
それは起こったことであり
また、失われたもので
わずかに残った根元が
暖かくも悲しかった
(心象は鈍色)
(冬空は晴天)
何かを囁くように
ススキが風に揺れているから
「それだけだよ」
と
独り言
自由詩
虚ろ
Copyright
牛
2010-02-18 20:57:36