春の予感
吉岡ペペロ
頬を耳をそようつのは
春の匂いのする
つめたく湿っけた風だった
ここの空から
あそこの空まで
なんの喜怒哀楽もないようだった
遠い灰色のビル
蛍光灯があかるかった
野辺にはいたいけな
ねむれる草花が摘まれていた
つまらないミサイルが
ピンクの火しぶきをあげている
頬を耳をそようつのは
春の匂いのする
つめたく湿っけた風だった
ここの空から
あそこの空まで
なんの喜怒哀楽もないようだった
自由詩
春の予感
Copyright
吉岡ペペロ
2010-02-12 09:47:39