踊り歩くひと 
服部 剛

踊るように、街を歩くひとがいた。 
両手首に輪を嵌めた、杖をつきながら。 

僕の肩越しに密かな風をきり 
横切った、彼の背中はおそらく求めていない  
これっぽっちの、同情も。 

不安定に歩みながら
ちっぽけな日々の悩みに頭を抱えるのは 
僕でした 

不安定に歩むようで 
堂々と風をきって往くのは 
彼でした 

自分のマイナスさえも 
世界に一つの武器にする 
彼のように僕も 
踊るように、歩いてみたい。 





自由詩 踊り歩くひと  Copyright 服部 剛 2010-02-08 23:52:28
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