景色の中の泡として
番田
タクシーに乗った
何でもない 話すことは
釣りをすることはそこでできるのだ
今日も眠ろう
銀色の魚体をすぐに思い描いて
ああ 僕はそして
暇人なのだろうかと ただ話しながら
いつまでもそうして魚がくるのを待って
岸辺にじっと腰を下ろしていられる
公園を僕が散歩していると
タクシーが通りかかったのでぼんやりと
タクシーの運転手と
タクシーの未来ついてを真剣に心配した
何一つすら無くなったとは一体どういうことなのだろう
僕は街を歩き回る
緑色の芝生を しかし 遠くに見た
そこに生えたその木々を見ていたら 僕はもう何も持っていない
ただの浮浪者だけど 違う もう何もないのだ