景色の中の泡として
番田 

タクシーに乗った
何でもない 話すことは
釣りをすることはそこでできるのだ
今日も眠ろう

銀色の魚体をすぐに思い描いて
ああ 僕はそして
暇人なのだろうかと ただ話しながら
いつまでもそうして魚がくるのを待って
岸辺にじっと腰を下ろしていられる

公園を僕が散歩していると
タクシーが通りかかったのでぼんやりと
タクシーの運転手と
タクシーの未来ついてを真剣に心配した
何一つすら無くなったとは一体どういうことなのだろう

僕は街を歩き回る
緑色の芝生を しかし 遠くに見た
そこに生えたその木々を見ていたら 僕はもう何も持っていない
ただの浮浪者だけど 違う もう何もないのだ


自由詩 景色の中の泡として Copyright 番田  2010-02-05 01:01:25
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