春
山岸美香
卒業する少し前だったか
閉ざした教室で
熱が頬を濡らした。
あの自分が翻ったような感覚
あの言葉の羅列が
3年間の中で
唯一私が修了したもの
また、
泣いてもいいから
私は誰かに届けることが出来るだろうか
もう一度でも、誰かに。
自由詩
春
Copyright
山岸美香
2010-01-29 21:38:10