トランプカラーの午前3時
愛心



深夜の暗闇
わたしは窓を叩く 激しい雨音に目を覚ます

だるい頭 渇いた唇 ぼやけた視界

ただ何気なく見つめる
その手だけが 白く浮かび上がる

その鮮明な白と

濡れた黒と

シーツに染み込んだ赤が

あまりに 艶やかに見えて

下腹部の痛みをその手でさすり 窓を開けて闇を吸い込んだ

冷たくて 酷く新鮮な 外の躍動

熱を奪うその密やかな 細かい雫が
黒く変わる赤を 鮮やかに滲ませる

白の指先を赤に 紫に変える

このまま溶けてしまいそうな そのまどろみに
わたしは身体を 小さく抱きしめ

明日は風邪をひいてしまうかも

なんて 思いながら

もう一度 重くなる瞼を閉ざした


携帯写真+詩 トランプカラーの午前3時 Copyright 愛心 2010-01-28 03:08:01
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