こんにゃく(さん)
たもつ

 
 
手紙を出す用事があって
エレベーターを待ってる
扉が開く
エレベーターの中が
こんにゃくでいっぱいだったので
乗らずにに見送る
あんなに沢山のこんにゃくを積んで
あのエレベーターはどこまで行くのだろう
もう二度と来ない気がして
階段で行くことにする
階段の一段一段すべてに
こんにゃくが敷き詰められている
この階段を使うには
資格や資質のようなものが必要だと思うけれど
自分がいったい何であるのか
教えてくれる人も見つからない
封筒に入れたこんにゃくの水分で
宛名も自分の名も滲んで
美しい他のものにみえる





こんにゃく(いち)
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こんにゃく(に)
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自由詩 こんにゃく(さん) Copyright たもつ 2010-01-26 20:45:12
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