ギンズバーグが教えてくれた
……とある蛙

古い鉄の欄干と、煉瓦倉庫と、にび色の水面
イースト・リバーに遺灰を撒いてほしい
ローワー・イーストサイドの
薄暗いアパートの1室での最後

(自由な精神は漂う)

過剰に言葉を組み立てることは堕落だ
つまり

身の回りの詰まらないこと
ぬるい愛を小利口に修辞して
詩を書いているものの
底辺部の称賛を受け
何が嬉しいのか有頂天になり、
これを堕落と言わずして何というのか

本当は

肝心なことは

詩を書き始めたころの動機
人を熱くする言葉の絨毯
あやだということ
すべて言葉を配置して紡ぎ出した
自分の中の真実を

生かしておく
異化しておく
異化しておく

そして 人が感応する。
そして 人々が感応する


自由詩 ギンズバーグが教えてくれた Copyright ……とある蛙 2010-01-24 19:03:55
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