三月の空になるから
きらく

寂しさが死に直結した春の日にシュレディンガーは去ってしまった

幸福な未来のことで何度でも裏切られたり期待をしたり

まだ僕は春の終わりにいますので誰かに会える気がしないのです

この先で何が見えるか知らないが虹とコンビニくらいあるだろ

神さまの声やかたちを人々は求めた そして君が生まれた

指先で彼女をそっとなぞるもう体に時は流れぬように

冬の日に溶けてしまった愛情はいびつなままで固まればいい

認めよう僕は寂しく君もまた孤独で生きる星にいるのだ

男の子でいれた頃はポケットに愛を詰めればどこにでも行けました

春先の死は悲しくて寂しくて桜並木を駆け抜けるのだ

お日さまのような顔して「ありがとう」と言える人のそばにいました

誰だって良いのだ僕は追いかけて欲しかったから鬼になったのだ

ネクタイをわざと強めに締めてみる僕は命を知りたいらしい

日常に戻ってしまった日は人にただ会いたくてただ会いたくて

春空が辿り着くまでふんわりと僕ら革命続けています

何もなく誰もいないというのなら今いる僕でやるしかないだろ

三月の別れがここを占拠するまで僕と過ごしてくれるのですか?

青空と虹と宇宙を見に行こう 東京駅で待ち合わせして




短歌 三月の空になるから Copyright きらく 2010-01-20 23:16:45
notebook Home 戻る  過去 未来