迷い道
朧月

道に迷ってしまって
立ち止まったら怒られた
後ろの人に迷惑だから
立ち止まってはいけないと言われた

歩き始める
どこへゆくのか どこへ続いてるのか
わからないままに

見たことも無い 橋にでてしまい
見たことのあるような川を見つめる

流れてくる方か
流れてゆく方か

私のいく方はどちらですか

橋を渡ろうとしたけれど
かしこい人しか渡ってはいけないらしく
かしこさを証明するものを
今日はもってないから 渡れない

かしこそうな人は どんどんと
渡ってゆくからくやしくて
石を投げたらはねかえり
自分の胸にとびこんだ

石をかかえて 痛む胸で
前かがみになったら思い出した
迷ったんじゃない
私 逃げ出したんだって

こそこそ戻る道は
胸の痛みのせいで 
ずきずきするけど 見覚えあって
妙に安心できるのでした



自由詩 迷い道 Copyright 朧月 2010-01-19 22:21:24
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