わだかまりは消えない
ゆず

私は人の欠点ばかり気付いてしまう。
それには自分自身のことも含まれていて。

結局信じることができないから信じてもらえないのだし、
いとおしむことができないから好きになってもらえない。
小さな懐疑心が、残るんだ。

自分がされたら傷付くことは人にもしない。
悪いことをしたら、まず謝る。
これらは当然のことだと思っていたし、きっとこれからも考えは変わらない。
自分ができているかどうかは、正直わからないけど。
でもずっとずっと、私の心の奥底に在り続けるであろう最低ライン。

きっと価値観の違いなんだと、思う。
私が正しいと思ったことが誰しも正しいと思う訳ではないし、
誰かが正しいと思っていることが私にとっては害だったりする。
この壁は、仕方がないと思ってる。
その人にはその人の基準がある。
でもその基準を無理に人に押し付けるのは、あまり良くないこと。
だってどっちも苦しいだけなんだ。

                    「どうして、どうしてわかってくれないの」

そんな関係を、私は友達とは呼びたくないね。

もっとみんな、心に余裕を持たなくちゃいけないよ。
こわいけど、受け入れる勇気を持たなくちゃ。
余裕がないから取り乱す。
余裕がないから繋がりに縋る。
余裕がないから信じられない、あいせない。
優しい人になるんじゃない、強くありたいと願うんだ。
そう自分に言い聞かせてはみるけれど。

たくさんのことに気付いてしまうのは、とても哀しいことだ。
成長していく上で知っていくものもあるし失うものもある。
だけど私は、信頼し合えない、そのことが1番哀しい。
良い友情関係を築いていきたいと思ってる、それでもわだかまりは消えない。
消えないから、哀しくなるんだ。

貴女の本当の友達でありたいのに。


自由詩 わだかまりは消えない Copyright ゆず 2010-01-17 23:38:32
notebook Home