過ちの街角
朧月

ぱたぱたぱた と
歩いていたらスリッパが脱げました
おちたスリッパは星になりました
たくさんの人がここでつまづきます

そうっと歩いていたのにぶつかりました
ここは世界の端っこです
だれもがここまできてしまいます

信頼できずにうつむいた
手をつないでいたのにはぐれてしまった
そんな想いのする街角です

いろんな愛といろんな憎しみが
まざりあってできたマーブル模様が
渦巻いて ひょおうと うなるそんな信号待ち

なぜだか人々は 恐れない顔で
ふわふわと いったりきたりしているのです
まるで 故郷にかえったような
そんなゆるんだ表情で

のたり のたりと 徘徊し
やがて
ぱたぱたぱた と そおろりと
元の世界にかえってゆくのでした



自由詩 過ちの街角 Copyright 朧月 2010-01-16 21:28:26
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