島の夜明け
仁惰国堕絵師
東の空はすでに白々と
断末魔の星屑 儚い光
やがて朱に交われば明けの海
入り江にかすむ靄 侵食の色
島に夜明けがまた今日も来るたび
緩やかに繰り返す日々
日常の光 営みの光
家捨てて島捨てて 旅に出た
瀬戸内の夕凪はすべて見ていた
残された思い出 埋もれずに
島はまだここにある 消えることなく
坂の細道 また柑橘の香が
柔らかく踊り出す日々
日常の光 営みの光
島に夜明けはまた今日も来るけど
緩やかに繰り返す日々
日常の光 営みの光
終焉への道
自由詩
島の夜明け
Copyright
仁惰国堕絵師
2010-01-13 18:46:59