月になれたら
葛西曹達

自ら輝けないとしても
淡い光を放っていたい
誰かのお陰だとしても
夜空に浮かんでいたい

ウサギが餅をついてるだろ
かぐや姫も待ってるだろ
六分の一の重力で
空中散歩もできるだろ

そんなアポロ計画みたいな夢は
僕の中にもたくさんあって
秋が来るたび思い出して
一生懸命ジャンプしてみる

満ち欠けを繰り返して
スガタカタチを変えながら
みんなを魅了していく
狂気すら呼び起こすんだ

夜しか会えないのなら
昼は汗を流そう
見えないところでずっと
世界を見つめていたい

今日も淡い光を放つよ
今日も夜空に浮かんでいるよ
誰もが胸を焦がすように
僕もまた月になれたらいいな


自由詩 月になれたら Copyright 葛西曹達 2010-01-12 22:39:03
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