魂をさがして
朧月

触れられたくはないという傷口を
あなたは紅く晒している
こまかく震えるそれは
風がふいても激しく痛む
泣きながら
叫びながら
それでも隠そうとはしないのだ
まるで
勲章のように胸をはり
紅く流れる傷跡を
みせつけながら歩を進め
何人であろうと容赦せぬ爪で
自分ごと切り裂いてゆくのだ
お前ではない
そう言いながら


自由詩 魂をさがして Copyright 朧月 2010-01-12 11:09:45
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