氷雪
within
凍結は純物と不純物とをろ過し
流れのうちに凝り固まった粒塵は
根を下ろした水草に溜まりをつくり
小さな凍土を作る
足のつま先をそっと浸せば
無数の細かな波紋が
ぷつぷつぷつと
干渉し合い
広がっては流れの丘陵の中に
消えていく
いくつもの小さな殻を持った命が
魚たちに飲みこまれ
またひとつの源へと還っていく
はっきりとした意識が
凍りついた空の下で
雪となって
しんしんと降り積もる
そしてそれを見ている者がいる
自由詩
氷雪
Copyright
within
2010-01-12 04:52:39
縦