ゆりかご
朧月

あなたという ゆりかごにのって
ゆらり 揺れています

あなたが どんな風に想い
どんな風に泣いても
ゆりかごに乗った私には
見えません 

ゆらり ゆらり

通用しないといっては
壁をたたいた
わかってくれないと言っては
ドアを蹴飛ばした

あなたはふいに
私を抱えて ゆらり 揺らしだす

なにも 考えない私は
ゆりかごで 戻るのです
あなたの過去に ゆらり 揺られてゆく

戻りたいのは あなたかもしれない
ゆらり わからないのです

世間体って 知る前に
ゆりかごを知ってしまった
あなたの疲れた顔を
憶えていません ゆらり ゆらり
私は 揺られているのです

あなたが今に生きれますよう
私のまゆを落としませんよう
ゆらり ゆらり
あなたもゆれていますように



自由詩 ゆりかご Copyright 朧月 2010-01-12 00:18:55
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