この遥かなるもの
いすず

海のさざなみが見える岬で
きっときっと あの水平線を越えたなら
あの青さの向こうに 地上の楽園があるに違いないから

遥かにみはるかす水平には
なにもまだ うかばないけど
でもたしかにひとつだけ
この手の中に お守りがあるから

貝殻のモティーフ ちいさなしろい貝の
その波音に耳をすませると  ほら この岬まできこえてくる
あなたの握らせた  白い砂に眠っていた貝は ここでしずけさに包まれているの

きれいに飛ぶ ユリカモメのすがたがゆうらりとうかぶ
あんなに憧れても 手に入るものってとてもすくないと知った

あの遥かな波の向こうへと つづく楽園のサンバのリズム
きっときっとあの向こうへ  遥かな望みをつなぐなら・・・


自由詩 この遥かなるもの Copyright いすず 2010-01-11 22:19:51
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