# 空からいしがふってくる
岡崎師

# DAREMO INAI ASA
青いぼくは錆びた感情で動き出す 夕焼けの光が窓辺から差し込んで
風が起きて額縁が揺れた カーテン越しに伝わる気配で、風が止んだか
色の無い景色、虹が雲から架かり、雨が降っていた 山河から花弁が流れ
無垢の夜が明るくなっていき、稲光が、トテモ、遅く落ちて来る
僕は、何処に居るだろうか そして誰も居ない朝がくる……

# KUROI NIJI
井戸の水を飲んだ初めての子供が死に 僕と君はあの街を訪れた
携帯電話を川に流した後 赤い空に祈った僕らは 子供のキボウだった
遠くから ぎいぎいと鳴く鳥の声が聞こえ 彼らは白いテントに戻ってい
った 白い雷鳴の後僕らは村を出て 黒い虹を探しにゆく

# IDO NO MIZU
黒い虹。灰色の翼。白い空。君が見た景色、蒼色。群生の破片、遠くから落
ちる、白い雷鳴音。遮音室に隠れた子供が、歌う。テレヴィのノイズから、
歌声が聞こえる、落ちちゃいそう。
音が、君の見ている景色と一致する。破片、群青の緑。近くに、赤い風、見付けた。
手を繋いで、あの川を目指そう、一番はじめに、水を飲んで。


自由詩 # 空からいしがふってくる Copyright 岡崎師 2010-01-06 15:06:06
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近づく鉄塔と廻る鳥たち