「恋情」
月乃助


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その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか

それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心といっているのではないのです

いつも命をかけるほどの 想いだと言ったら
そんな恋は、流行らないと笑いますか
そんな愛は、重すぎると さげすみますか
それなら 始めなければよいのです
他にいくらでも相手などいるでしょう
遊びとは言わなくても

楽しみと、口にしなくても
悲劇を望んだりするのでなく
喜劇を演じてもよいのです
ただひとつだけ あたしは
命がけの恋しかできない
女なのです






自由詩 「恋情」 Copyright 月乃助 2010-01-04 08:23:23
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