かえるのうた
伊織

かえる 跳ぶ 柳の下
かえる 届く 柳の枝
かえる 折った 柳の枝

おとな かえる どなる
こども かえる どつく
かえる とんだだけなのに

かえる なく
かえる あるく
かえる 折れた みぎあし
ひきずって かえる あるく


あつい
青空が、まぶしい

かえる そらを みあげる
たいよう とても たかく
たいよう とても たかく
たいよう とどかない
かえる とぶ
とどかない
かえる とぶ
とどかない
どれだけ
とんでも
とりは空にいるのに
かえる とどかない


かえる あるく
あし いたい
かえる あなに おちる
あおがせまくなった
かえる なきわめく
「もう、じめんすらとどかない」
かえる なきつかれた
かえる よこたわった
かえる あなの おくへ
ひかり みえない ばしょへ


せまい土はかえるにまとわりついてじっとりとつつんできもちがいい


かえる やすむ
そらを わすれ
かえる ねむる



生きとし生けるもの、太陽の光を浴びてエネルギーを生産し、夜は眠る。
地面が暖かいのは太陽の熱を吸収しているからであり、
つまるところまた太陽は昇り、

あっさでっすよおーーー!



かえる おきる
かえる きづく ひかり
まぶしい
かえる あな みあげる
かえる 跳ぶ
かえる とどかない
かえる とぶ
かえる とどかない
あしは いたくないのに
かえる もう とどかない


かえる かんがえる
ただ とんだだけなのに
そらが かってにとおくなった
かえる とんだだけなのに


かえる もどる あなのおく
ひかり さける
かえる やすむ
かえる ねむる



暗いのはめがみえなくてあたたかさがましてとてもきもちがいい


かえる やみに おちる



ことん。


自由詩 かえるのうた Copyright 伊織 2010-01-04 03:48:10
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