天使の演習
小川 葉



元旦の朝
目覚めると
枕もとに息子が
座ってました

いつからそこにいたの
と尋ねると
わからない
と笑うので
不思議な気がしました

それから
お雑煮の餅を
小さく千切って食べさせて
おいしい?
と尋ねました

すると
不思議なことは
もう何もなくなっていて
ただおいしいと
笑うのですが

いつかの元旦の朝も
そこにあるような気がして
ふと枕もとに目をやると
やはりまた
不思議な気がするのでした



自由詩 天使の演習 Copyright 小川 葉 2010-01-04 02:25:44
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