itukamitaniji



少しだけつまずいて 人が見ているうちは
おどけた顔して笑って見せて 誰もいない場所で一人泣いた

何処までも続くストーリー どうやって進めば正しいのか
知らされぬまま旅は続く 立ち尽くして見上げた空には

頼りにしていた光は消え失せて
行くあても分からない風が吹き抜けるだけ



まだ来てもいない未来に 絶望なんてしてたくないさ
預言者でもあるまいのに そんなの分かりっこないくせに

悟ったふりして勝手にひとりで
落ち込んでいたってそんな君を知らんぷりで世界は回るよ

約束されない未来にいつも 不安を感じるけど
目を背けるのは何か違うよ たちまち行けるところまで行こう



突然の天気雨に 傘を持たぬ僕らは濡れた
最悪の状況だって 空を睨んではうな垂れた

晴れた空の雲の隙間 虹を見たのはその時だ
雨の中で消えそうなほど 微かに薄く輝いていた

自分の未来は確かに目の前にあって
消え失せないようにちゃんと見張っていなくちゃいけないよ

見当もつかない未来にいつも 途方に暮れてしまうけど
追っかけてゆこう 予想なんて出来っこない
思いがけないところで出会えるかも

それぞれの虹に 自分だけの虹に


自由詩Copyright itukamitaniji 2010-01-04 00:09:56
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