四葉のクローバー
こめ
四葉のクローバーを見付けて
一枚葉をひき千切った
するとどうだろう
さっきまで幸せの幸福の四葉のクローバーだったけど
今はそこら辺にいる普通のクローバーになっていた
気味が悪いたった一枚の葉だけで
ここまでちがくなるとは
あまりにも残酷すぎる
まるで現実をみているようで吐気がした
蒼いクローバー畑の中で
僕はいつも三つ葉だった
湖の真ん中で
綺麗に輝くピンク色の花を見て
それをどうしても手にいれたくて
湖に飛込んだけれど
それはあまりにも無謀な賭事だった
そのしれない湖は手を伸ばし僕の足を掴む
必死にもがきあの花を採ろうとしたけれど
その前にその花から命を奪われた
きえゆく意識の中で
何を思い何をみたのだろうか
その途方もない深さの前では
僕は蟻地獄に嵌った蟻のように
ただ神に祈るしかできなかった