かかとーん
小池房枝

かかと
かかとはかか、と、なのか
か、かと、なのか

かかと、水戸黄門笑いして
かかぁと、奥さんだかおっかさんだかと
いつも二人連れ

かぁかぁと、カラスが鳴く道
単花果と多花果と十字花科が咲いている
かっかと、お日さまが照る照るまぶしい小道

靴の中
靴下越しに
来し方をながめやる踵は
足の重荷ではなく
足のおもり

振り子が
ちょうど良い幅で振れれば
足全体元気に
たったかかと動き続けることができる

かかと
かかと
来年もしっかとよろしく

豊かかと
華やかかと
そんなこと問いはしないから



自由詩 かかとーん Copyright 小池房枝 2009-12-31 23:56:13
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