時間という薬
服部 剛
時は、人の死さえも
やがて必然の穴へ
ゆっくり、納めてゆくだろう
時は、生々しい傷口さえも
やがて不思議な包帯で
ゆっくり、包んでゆくだろう
もしあなたが、今
頭を抱え
悲嘆に暮れているならば
その悩みの種さえも
思念の塵となり
吸い込まれてゆくだろう
いつか、宇宙の、懐へ。
自由詩
時間という薬
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服部 剛
2009-12-29 23:19:12
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