聖なる朝はワゴンに揺られて
北大路京介


ちょっと 運転手さん

運転手さんって

あのね

なに? この どこまでも変わらない景色は、なに?

どこの国なの?

どこを走ってるの?


たしかにね サンタさんに

「ピンクのワゴンに乗せてください」と手紙書きましたよ。

、、、何年も前に


なんで、今頃プレゼントを。。。


24日に眠って、起きたら、

いつのまにかワゴンに乗せられてて

見知らぬ土地。


あのさぁ

ピンクのワゴンじゃなくても 良いの

茶色でも 迷彩色でも 何色のワゴンでも良いの

可愛い女の子たちと何カ国もまわって、いろんな経験をしたいわけなのさ

そっちが重要なの

ワゴンに1人乗せられても・・・ 意味がないというか

むしろ、退屈。 おうちにいるほうが良かった



 もしかして

 ドッキリなの? なんかのドッキリなの?

 どこかにカメラでもあるの?

 あるならまだ救われるようにも思うんだけど



かりに外国を旅してるとすると パスポートは どーなってるの?

密入国になってない?

ねぇ 運転手さん

運転手さん?



 あー ダメだ、日本語通じねぇ

 あきらかに日本人じゃないっぽいもんなぁ



はーぁ
 
車酔いしてきた。。。 気分悪い


 あっ ようやく街っぽいとこ見えてきた

 車から降りたい 外の空気吸いたい


ん?

あれ 不自然にボード持ってる人いるんじゃね?

乗ってくるの? 乗ってくるの?

もしかして、新メンバー? 



 ・・・嫌な予感がする



「はじめまして。
 雪国から来ましたニコラウスです。
 サンタって、呼んでください。  」


自由詩 聖なる朝はワゴンに揺られて Copyright 北大路京介 2009-12-24 18:23:11
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