ぶぅぅぅん
真島正人
こんな日もあるのだろう
まるで予定項のような
あるいは脱穀されたあとの麦のような
果てしなく無力な一日
刻み込まれたものを嫌うようにして食卓の
海老の殻をむいているとひとりでに
涙が溢れて止まらないのだが
文明は安上がりな形をとって増幅を続け
その根底にある深い反省はなぜか形になりきれない
誰もが同じ悲しみを抱いているのよと
その言葉に頷いて
その瞬間に背中越しの冷蔵庫が嫌な音で唸った
自由詩
ぶぅぅぅん
Copyright
真島正人
2009-12-24 01:22:36
縦