タンBん妄想
がん
ああもう
冬は憂鬱な季節だというのに、発狂しそうな私がここにいるのね
あなたが好きだとか、そんなことを言えるほどにあなたのことを知らない
あなたを好きだと言ってしまえば、私の好きはウソになってしまうかもしれないなんて思っているの
冬は陰鬱な季節だというのに、あなたの瞳はなんて暖かなの
その瞳で見つめられると、頭からつま先までが火照ってしまうの
その瞳はどこを見据えているのかしら
私だったらいいななんて恥ずかしい妄想をしてみたりなんて
ああ照れくさい
でも、本当に、それが私だったら、なんて幸せなのかしら
冬は幻滅の季節だというのに、私は舞い上がってしまっている
何を考えていても、頭の中に住まうのはあなたですの
私の真白で無垢な感情があなたに染められていってるのでしょう
ねえ、その乾燥仕切った唇の奥から私の名前を呼んで
ああもどかしくてこの身がよじ切れそう、冬の寒さで縮こまったゴムを引っ張るみたいにして
私の押さえつけていた感情をこうも簡単に溢れださせてしまうなんて
何故かしら
冬は嫌悪の季節だというのに、少しだけ好きになれそう