星夜
服部 剛
わたしは一切のものを
この業欲な手に
所有することは、できない
わたしが一切のものを
この手から離す時
初めて、目に映る世界の姿は
完
(
まった
)
き天の、贈りもの
静かな星夜の彼方から
遠い記憶のあの声は
あふれる程に、密やかに
波のまにまに呼んでいる
両手を開いて立っている
わたしという
世界に一つの名前を
自由詩
星夜
Copyright
服部 剛
2009-12-22 21:54:32
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