別れ雪
朧月

あなたはしっかりしているはずで
私は頼りないはずで
そんな二人ならうまくいくはずなんです
なのにあなたは なぜかタバコをやめられないのを
私のせいにするんです
そんなあなたの後姿になにか投げつけてやりたくて
ちょうどいいところに 雪がふってきたから
別れましょうっていいました

あなたの目が 私をまっすぐ
見つめたままで 動かないのをみた

あなたはしっかりしているはずで
私は心配かける側で
そんな二人は甘えあってるから支えあってるはずなんです

あなたの腕時計も あなたが置いた本も
私のほうが先に見つけていました

だけどあなたの 過去だけは私
見つけたくはなかったんです
隠し事の苦手なあなたに
じょうずに隠しておいてほしかったんです

ちょうどいいところに 雪がふってきたから
あなたの背中にいいました
別れてください 
そうしたらあなたは
こう言いましたね

この雪が積もるまで
この雪がとけるまで
この雪が消えても
お前は消えるなって

俺の過去は消せない
この雪のように
だけど今から じょうずに隠すよって







自由詩 別れ雪 Copyright 朧月 2009-12-21 22:08:54
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