白い道を追って
朧月
いやいやを するように振った首筋に
雪が 降りました
降っています この街に この道に
あなたの足跡が 残っていればいいのにと
探しそうになりました
行ってしまった
あなたはもう見えないのに
この足は追うのです
認めない 私の言葉 さえぎって
行くよと 踏み出すあなたの
足にすがりたかったのに
雪が降り出して 上を向かせた
白く染める まるであなたの罪も
私の罪も消すように 消えてなんかないのに
終りそうです 今日 が
凍ってしまえばいいと 思わない
過去もあなたも 今も
唇からでる白い息は
懺悔ではありません
願いでも ありません
走ろうとする私の目にうつった
白い雪と 白い花が
ゆれています
私 あなたを追うのです