ロボットの森
きらく

とりあえず雨だからって感傷を君に抱かれる理由はない

前向きにペダルへかけた僕たちの出来事ごっこを覚えてますか?

好きのまま過去に残した人々を未練ではない夢にみている

P.S.に「風邪引くなよ」を書くときは少し優しくなれる気がする

不機嫌で髪が長くて優しくて世界を嫌う少女の遺体

地図でしか知らない君の街だって朝は僕の住む街と同じだ

冬がきて春を迎えて夏もきて秋も来るとき世界を回ろう

ささやかな愛を頼りに衛星の軌道をなぞる科学者の夢

泣き笑い、怒って泣いて、ただ笑い、また泣き笑い、いつか死ぬのだ

春がくるのはまだ先の赤い葉の丘で愛されたいと願うよ

感情の愛の部分に住んでいた迷子のワニが去ってしまった

(もう君は地球にいない)何となくそれが分かってしまったんです

百年後の僕はあなたを知らないしあなたは僕を知ってるだけだ

昼下がりクラクションをかき鳴らしサリエリがきた「まだ元気だろ?」

愛情にまみれ続けた今日だって喉は渇いて仕方がないの

キリストの愛は未来に続くけど君はこのまま僕といればいい

ロボットが恋をする夢をみたって人は死ぬから悲しいだけだ

無責任な顔ばかりが嬉しげにティッシュのように愛をばらまく

人類はいつ幸せを知ったのかさえ分からない僕たちでした

あるだろう未来を全て考えた君の表情、嫌いじゃないよ


短歌 ロボットの森 Copyright きらく 2009-12-18 23:43:45
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